投資信託の年間収益率から、一定期間のトータルリターンを計算する方法を書いていきます。
目次
- 計算方法
- 計算の具体例
- 具体例の検証
- 解説
1. 計算方法
以下の方法で、おおよそのトータルリターン(収益率)を計算できます。
収益率 = (1 + 年間収益率1) × (1 + 年間収益率2) × ... - 1
年間収益率1は一年目の収益率、年間収益率2は二年目の収益率です。対象となる年数分、括弧を用意して掛け算をします。
2. 計算の具体例
三菱UFJ の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を例に、具体的な計算をしていきます。
ファンドの年間収益率(目論見書から一部抜粋)は以下の通りです。
- 2019年:30.5%
- 2020年:10.3%
- 2021年:44.5%
2019~2021年の収益率は「約108.0%」で、計算は以下の通りです。
(1 + 0.305) × (1 + 0.103) × (1 + 0.445) - 1 ≒ 1.079954
3. 具体例の検証
上記ファンドの基準価額を用いて、2019~2021年の収益率を計算します。
- 2019.01.01:9,231円
- 2021.12.31:19,204円
19,204 ÷ 9,231 - 1 ≒ 1.080381
こちらも「約108.0%」になりました。
4. 解説
年間収益率を足していくのではなくて、複利と同じ方法で計算していくと良さそうです。
r=年率, n=年数 の場合、複利の収益率は以下の計算で求められます。
(1 + r)^n - 1
※ ^はべき乗(^n は n乗)
投資信託は年率がほぼ毎年違うので、べき乗を年数分の掛け算にすれば大丈夫そうです。
最後に
もっと良い計算方法があれば、コメント等で教えて頂けると嬉しいです。